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ヘルダーリン。

 

遠望 Die Aussicht
人間の安住する生が遠くに去るとき、
葡萄の季節の輝きが遠ざかってゆくところ、
そこにはまた夏のむなしい野がある、
森はその黒いすがたとともに現われる。
自然が四時の形象を補うということ、
自然があるときははじまり、あるときは速かに過ぎ去るということ、
それは完全ということから来ている、天空の高みはそのとき
人間にむかって輝く、花が樹々を飾るように。
一七四八年五月二十日
敬白 スカルダネリ」
『ヘルダーリン全集』2、河出書房、1967年、354-356頁(手塚富雄訳)